主にホテルで、ゲストサービスに努めるスタッフの職種をコンシェルジュと呼んでいます。そしてさらには企業、百貨店をはじめ、あらゆる職種においても、質の高い究極のサービスを提供するという意味の代名詞としてコンシェルジュという言葉が広く使われるようになりました。その仕事は、観光案内、交通案内に始まり、航空券の手配、レストランの紹介、予約、パーティーや会合の手配、レンタカーの手配、各種お手伝い、人探しや企業探しまでと多岐にわたります。ゲストの「よろず相談役」として法的道徳的に問題のない限り、お客様の期待を超えるサービス、ご要望にお応えしています。
コンシェルジュ(CONCIERGE)とは、19世紀のフランスで使われ始め、フランス語で「管理人」や「鍵を管理する門番」を意味する言葉でした。
コンシェルジュと「鍵」との関わりは古く、中世の時代までさかのぼります。かつて、中世の時代から、ヨーロッパでは、コンシェルジュという職業は、教会、修道院、城、宮殿、牢獄などの鍵を管理する番人の職業に使われていた言葉でした。
コンシェルジュの「鍵」
鍵を管理することから、コンシェルジュのシンボルに「鍵」が使われるようになりました。
「鍵」が象徴するように、まさにホテルにおいては、その街の様々な知識、コンタクトを持ち合わせているコンシェルジュが、お客様の疑問や未知の世界の扉を開いてあげますという意味が込められています。
コンシェルジュとして働く、そしてコンシェルジュの哲学を他の人々に伝えていく事。そこには私達がそれぞれの人生を歩む上でも決して忘れてはいけない思いやりの心がいつもそこにあります。
かつてフランスでは、巡礼者を教会にそしてその後の時代、旅人を疲れを癒す宿泊先にコンシェルジュは在中し、いつもその思いやりと暖かさをもってお迎えし、正しい行き先、旅にまつわるトラブルを解決し、人々を正しく次の目的や目標の場所に導くお手伝いをしていました。今でもコンシェルジュは、知らない土地で最も頼りになる存在であり続けています。
コンシェルジュになりたいという向上心、コンシェルジュの仕事から学ぶ正しい知識、判断力、行動力、人々が幸福になることを自分の喜びと感じることのできる奉仕の心、人間として持ち合わせなくてはいけない資質を身に付け、また尊い志を持ち続けてながら人生を送りことを可能にしてくれる素晴らしい職業の1つでしょう。
フランスではかねてから、伝統や格式を芸術として育み、守り続け、後の時代に継承していくことに赴きを置く文化があります。私は、この素晴らしいコンシェルジュ哲学を、この仕事を知り経験したフランスという国を尊敬しつつ、日本の人々に継承していきたいと思います。
ゲストからのリクエストに、満足とさらなる感動を与えることがコンシェルジュの仕事です。
どんな人とでも心からコミュニケーションをとろうとする姿勢。もちろんコミュニケーションツールの言語を操る能力は不可欠です。 「お客様を安心させるためにゆったりとしゃべること。お客様に安心感を与える為、突発的なトラブルを含むリクエストにも冷静に対応すること。2つをいつも心に留めてます。私がいるから、またあのホテルに泊まりたいとゲストに思っていただくことが、ホテルでお客様をお迎えするスタッフの永遠の願いです!」